日本で選択できる避妊方法 (4) ミニピルのこと

書いた人: 妻

第一回 「日本で選択できる避妊方法 (1)
前回 「日本で選択できる避妊方法 (3) 低用量ピルの飲み方

 

 随分と間があいてしまいました、瑞谷です
 皆さんの最近のセックスはいかがでしょうか。

 「日本で選択できる避妊方法 (2)」、「日本で選択できる避妊方法 (3) 低用量ピルの飲み方」にて、低用量混合ピルについてを書いてきました。

 今回は、もうひとつのピルである「ミニピル」についてを書いていきたいと思います。 

 今現在の日本では、「ミレーナ」の挿入が叶わない女性にとっては、30代の近代的避妊方法は皆無と言って差し支えありません。
 コンドームが近代的な避妊方法かどうかについては、避妊率が物語るでしょう。

 30代中盤からの低用量混合ピルは非常に危険です。数年前の低用量ピルによる血栓症多発による死亡の多くは、30代40代への低用量混合ピル処方が原因でした。
 また、産婦人科医には血栓症予兆についての情報が乏しい医師が多く存在し、予兆的症状についての説明が不足しており服用者がそれと認識できていなかったことも問題だったのではないか、とも思います。

 海外ではその年齢になれば、身体や環境に応じて避妊方法を切り替えていくそうです。そのうちの選択肢のひとつがミニピルなわけです。

ミニピルとは

 前々回でしつこく「低用量“混合”ピル」と書いてきたことには、ワケがあります。

 混合ピルは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と、黄体ホルモン(プロゲステロン)との混合剤の為、通称「混合ピル」と呼ばれます。(英語ではコンビネーションピルと言います)

 避妊用ピルの開発の始祖は、1951年にさかのぼるそうです。
 最初は「黄体ホルモンが排卵を抑制する」という発見でした。

 しかし、当時の低活性の黄体ホルモンにて排卵を抑制するには、多量の黄体ホルモンが必要になり、実際の服用は現実的ではありませんでした。そこで「卵胞ホルモン」を合わせ、黄体ホルモンの活性を強めさせることで、少量の黄体ホルモンでの抑制を可能にしたのです。

 その後、高活性の黄体ホルモンの開発が進められ、少ない黄体ホルモンだけで避妊効果が得られるピルも現れました。それらも含めて黄体ホルモン単剤のピルのことを「ミニピル」と呼んだのです。

日本には避妊用のミニピルはない

 残念ながら日本には、避妊用に認可されたミニピルは存在しません。
 しかし、ミニピル自体、存在はしています。

 それが「ノアルテン錠」です。

 ノアルテンは一日一錠服用の黄体ホルモン単剤で、もちろん海外では本来の「避妊の為の」(旧世代の)ピルです。れっきとした避妊用のピルなのです。
 ただし、これについての考えは医師それぞれで、そもそも「元々避妊用のピルである」ことすら知らず「ただの治療用黄体ホルモン剤」と思っている医師が多いです。
 しかしそれも仕方ありません、日本では「治療用」として認可運用されてきたわけですから。

ノアルテンを処方して貰うことは難しい

 私自身もそうですが、WEB上でも何人か「ノアルテン錠の処方をお願いしたが断られた」「それで避妊はできないと言われた」というケースを見ました。

 素人の患者に、そのように適応外の処方を要望され、自分が違うと思っていたものを出来ると言い張られれば、良い顔をする医師の方が少ないでしょう。
 しかし、都心で勉強熱心な先生であれば、既にご存じだったり理解があったり、またはそのような処方の経験のある先生がひょっとするといらっしゃるかもわかりません。

 あるいは都心だと、とても稀ですが「先生が個人的に輸入したミニピル(その他低用量)を処方してくれる病院」が存在します。

そういう先生であることに賭けるか、探すか。とても難しいとは思いますが、日本の女性の避妊について、性について真摯に寄り添ってくれる先生は、きっと必ずいます。

 ただ私は熱心に探すことを諦めてしまった女性ということです。

 

 もし万が一、理解ある先生に恵まれノアルテン錠を処方された場合には、ノアルテン錠の用量は現在「半錠で避妊が可能」なことが確認されています。ですのでピルカッターなどでカットして服用という手もあります(保管や管理が面倒ですが…)。

最後の手段、個人輸入

 海外には当たり前のように流通しているミニピル、低用量ピルを、個人でも輸入することができます。

 これには「自己責任」がついてまわりますが、実際問題として

・年齢が高くなっても混合ピルを飲み続けるリスク
・科学的避妊を諦めて避妊率の低いコンドームなどに変更するデメリット
・ミレーナを挿入できない女性にとっては次の手が何もない

 これらを考えると、個人輸入という選択肢は十分現実的でメリットの多いものだと、私は考えています。
 もちろん全員に諸手上げて「そうしたらいいよ!」と勧められるものではありません。
 誰かに勧められたから個人輸入にした、ではなく、自分で情報を集めて個人輸入にすると判断した、と言えなければなりません。

 しかし実際問題、国内処方で低用量ピルを飲んでいても、万が一なにかあった時、飲み忘れ対応をミスして妊娠してしまった場合など、別に誰かが責任を取ってくれるわけではないのですから、「キチンと飲めるなら国内処方も個人輸入もあまり変わらない」というのが、私の生活圏での現実でした。

 私個人の経験では、どの医院でも血栓症初期症状について細かく指導されたことは一度もなく、結局血栓症についての情報を得たのはrurikoさんのページだったので、それがなければちょっとくらいの予兆ならきっと「体調が悪いんだろう」くらいにしか思わなかったでしょうね。

 ちなみに、個人輸入なら国内で処方してもらえる混合ピルも、もう少しお安く購入ができます。

 ただしあまりに安すぎる個人輸入代行サイトには注意した方がいいでしょう。
 送られてこない、極稀にですがニセモノが送られてくる、ということが過去にあったようです。(実際には送られてこないケースはあれど、偽物のケースは見た事がありませんが…ピルは安価なので、ニセモノを作って送る方が儲からないのでは……?)

個人輸入は違法ではない

 あくまで個人で錠数を制限して輸入をするという範囲であれば、法的にはなんら問題ありません。
 クリアするべきは「輸入先は信頼できるか」「金銭面」「安定性」「自分でトラブル解決ができるかどうか」あたりです。

 個人で海外の薬店などに連絡を取ってという方法はとてもハードルが高いので、基本的には日本の「輸入代行業者」を利用されるのが良いと思います。業者によって値段はまちまちですが、信頼できる業者をよく見極めましょう。
 私は「オオサカ堂」さんをいつも利用しています。注文からだいたい1週間~2週間程度で届きます。

飲み方や種類について

 ミニピルは休薬一切なしで連続服用します。ですので偽薬は存在しません
 シートは28錠すべてが実薬です。

 多くのミニピルの飲み忘れ許容時間は3時間
 混合ピルの12時間と比べると格段にシビアになります。すこしイレギュラーなスケジュールを送れば途端に飲み忘れるようなシビアさです。ですので飲み忘れ対策を万全に、日々の生活をできるだけ同じにするような工夫が必要かと思います。

 ただし、デソゲストレルを使用したセラゼッタについては排卵抑止力が強い為、許容時間は12時間になります。

 飲み忘れ対応については、基本混合ピルと同様の対応で大丈夫かと思いますが、連続服用するピルなので、「3週目以降の飲み忘れで早めに切り上げて消退出血待ち」はできません。
 24時間以上の飲み忘れの場合は、緊急避妊が必要になることもあるでしょう。

 

 服用開始時期についてですが、これは海外のガイドラインを熟読できるほどの英語力が私にはありませんので、結論を言うと細かい部分については私にはわかりません。

 セラゼッタの説明書には「出血中いつ飲み始めても良い」と書かれてありますが、低用量混合ピルと同様「生理初日に服用すればその日から避妊効果が、それ以外の日からなら二週間の避妊併用となっています。

 その他の「飲み忘れ許容3時間」のミニピルは、必ず生理初日に服用を開始し、更に合わせて二週間の避妊併用を行います
 セラゼッタ以外のミニピルは、低用量混合ピルと比べて排卵抑止力が弱いですので、いくら生理初日に飲み始めても排卵が止められるわけではないことと、子宮頚管粘液の増粘に少し時間が掛かることから、初日からの避妊効果が望めません。

 ミニピルの消退出血

 ミニピル服用時の消退出血(生理)は本当にいつ来るかわかりません。私自身はそれまでずっと低用量混合ピルを飲み続けていて、そこからのミニピルへの切替でしたが、大体2シーズンに1回位「ちょっと下着が汚れる」程度に茶色の血が出ます。ナプキンやタンポンは不要と言っていいです。

すべては自分の責任である

 私が「ここの業者を使っているよ」「この銘柄を使っているよ」と書いても、それを読んで選ぶのはあなたです。私は「あなたも大丈夫」とは言わないし、言うべきでないとも思っています。トラブル時には基本自分で解決しなければならないし、少しでもおかしいと思えば飲んでいるものも含めて相談できる、信頼できる医師を見つけておかなくてはなりません。

 私がミニピルを飲んでいるからこそ、個人輸入の話というよりもミニピルについての話を書いていますが……
 避妊法の選択は、その人の人生、生活スタイル、方針などで変わってしかるべきで、その方法を強制されるべきではないです。コンドームが絶対でも真摯でもない。ミレーナが万全ではない、それが嫌な人もいる。できない人もいる。

 自分にとっての一番いい方法を、どうか自分で見つけて下さい。

 

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